「オルカンはやめたほうがいい」というキーワードを検索する人が増えています。2024年の新NISAでオルカン人気が高まる一方、「米国偏重で大丈夫?」「暴落したら?」「為替リスクは?」という不安も根強くあります。この記事では否定論として挙げられる6つの懸念を実績データで一つひとつ検証します。
「米国偏重」は全世界株式の正確な反映——設計どおりの比率
オルカン(eMAXIS Slim全世界株式)では米国が最大の構成国ですが、比率は市場の値動きに応じて変動します。世界全体を時価総額比で組み入れる指数の設計上、米国株の時価総額が相対的に上がれば比率も上がります。最新の構成比率は運用会社の月次レポートで確認できます。
2022年はドル建て全世界株式が下落。円建て投信とは分けて確認
ドル建て指数と円建て投資信託では、為替と費用の影響により騰落率が異なります。当サイトのオルカン系列は、商品設定後の公式な円建て・分配金再投資基準価額から作成した検証済み月次データを使用しています。2022年の円ベース・分配金再投資込みの暦年リターンは約−5.6%でした。表示値が円建てでも、投資対象に外国株式を含むため為替変動の影響を受けます。
信託報酬0.05775%は業界最安クラス——コスト面の懸念は根拠なし
100万円投資で年間コスト約578円(0.05775%)。同カテゴリのETFであるVT(0.06%)とほぼ同水準で、アクティブファンドの年1〜2%と比べても低コストです。「手数料が高い」という批判はオルカンに対しては根拠が薄く、コスト面でやめる理由にはなりません。
積立タイムマシン編集部
最終更新: 2025年6月
本記事は金融庁・JPX・MSCI・S&P Dow Jonesなどの公開情報と、積立タイムマシン独自のシミュレーションデータをもとに作成しています。
オルカンの主な論点は、米国比率、為替変動、株式市場全体の下落、信託報酬、新興国比率、個別株との違いです。地域比率は定期的に変動し、下落率はドル建て指数と円建て基準価額で異なります。固定的な比率やドル建て指数の騰落率を、そのままオルカンの現在値・実績として扱わないことが重要です。
オルカンが連動するMSCI ACWIは、MSCIが算出する全世界株式指数です。約47カ国・約3,000銘柄を対象とし、時価総額加重で構成されています(出典:MSCI Index Fact Sheet 2025年)。米国比率が高い理由は「米国企業の時価総額が世界最大」という事実を反映しています。
積立タイムマシンでは、2020年1月から月3万円を積み立てた参考シミュレーションを確認できます。計算には、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の公式な分配金再投資基準価額から検証した月次実績を使用しています。S&P500との差はこちらで比較。
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向かない方:①投資期間が5年未満の短期目標(元本割れリスクがある)②暴落時に感情的に売却してしまう可能性が高い③短期で確実な利益を期待している。向いている方:①10年以上の長期で老後資金・教育費を準備したい②銘柄管理の手間を最小限にしたい③世界全体の経済成長に乗りたい。多くの長期投資家にとってオルカンは「やめるべき」ではなく「最もシンプルな選択肢の一つ」です。
Q. オルカンは今から買っても遅くないですか?
A. 将来の価格経路は分からないため、開始時点だけで結果を断定できません。積立を検討する場合は、資金を使う時期、価格変動を許容できる範囲、商品設定後の公式実績を分けて確認します。
Q. オルカンは暴落時にどのくらい下がりますか?
A. 下落率は、ドル建て指数・円換算指数・投資信託の基準価額のどれを見るかで異なります。2022年のドル建て全世界株式指数は約18%下落しましたが、円建てのオルカンは為替の影響を含むため同じ数値ではありません。過去の下落幅は将来の最大損失を示すものでもありません。
Q. オルカンとS&P500どちらを選べばいいですか?
A. 分散性を重視するならオルカン、米国集中でより高いリターンを期待するならS&P500が適しています。過去の成績ではS&P500がやや上回る期間が長かったですが、米国経済が好調だった時期の反映です。「どちらか1本で今すぐ始める」ことが最も大切です。
Q. オルカンに為替リスクはありますか?
A. あります。外国株式に投資するため、円高局面では評価額が円換算で下落します。ただし長期(10〜20年)の積立では円高・円安の局面が繰り返されるため、為替リスクも平準化される傾向があります。為替の短期変動より積立継続の方が長期成果への影響は大きいです。
Q. オルカンを「やめたほうがいい」人はどんな人ですか?
A. 積立期間が5年未満と短い方、暴落時に損失が出ると感情的に売却してしまう可能性が高い方、短期で確実な利益を求めている方には不向きです。逆に、長期(10年以上)で淡々と続けられる方には最も適した商品の一つです。
新NISAの最初の1本にシンプルな全世界株式を選びたい方
個別株・アクティブファンドより分散投資を優先したい方
10年以上の長期で「世界経済全体の成長」に乗りたい方
銘柄管理の手間を極力省きたい方
「オルカンで本当に大丈夫?」という疑問を解消したい方
⚠ 「米国比率が高すぎる」と思って日本株を追加する
オルカンには日本株も含まれているため、日本株ファンドを追加すると日本の構成比率が上がります。追加後の配分が意図した地域配分かどうかは、運用会社の最新月次レポートに掲載された国別構成比率を基に確認する必要があります。
⚠ 短期の下落を見て「失敗した」と中途売却する
全世界株式の年間リターンは大きく変動します。ドル建て指数と円建て投資信託では為替・費用により騰落率が異なるため、保有商品の実績は運用会社が公表する基準価額・月次レポートで確認してください。
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積立タイムマシンで試すA系列は一次情報から検証した月次実績を使用し、参考系列は品質を明示しています。将来の運用成果を保証するものではありません。データについて