米国株への積立で人気の2大インデックス、「S&P500」と「NASDAQ100」。どちらも新NISAの対象商品ですが、業種の分散度合いや下落局面での値動きに違いがあります。この記事では両者の違いを事実ベースで比較し、どちらが自分に向いているかを判断する材料を提供します。
積立タイムマシン編集部
最終更新: 2026年7月
本記事は金融庁・JPX・MSCI・S&P Dow Jonesなどの公開情報と、積立タイムマシン独自のシミュレーションデータをもとに作成しています。
先に結論をお伝えします。
※ どちらも米国株への投資であり、地域分散という意味では同じ制約を持ちます。優劣を断定できるものではありません。
S&P500は、米国の代表的企業500社で構成される株価指数です。アップル・マイクロソフト・エヌビディア・アマゾン・メタといった大型企業に加え、金融・ヘルスケア・生活必需品など全業種をカバーします。日本では「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が最も人気のある商品です。
過去数十年にわたり、世界の主要指数の中でも高いリターンを誇ってきた実績があります。金融・ヘルスケアなど非テクノロジー業種も含むため、NASDAQ100と比べると値動きは比較的穏やかです。
NASDAQ100は、米国ナスダック市場に上場する非金融企業のうち時価総額上位100社で構成される株価指数です。Apple・Microsoft・NVIDIA・Googleなどテクノロジー企業が上位を占め、AI・半導体・クラウドなど成長分野の恩恵を強く受けます。日本では「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」が代表的な商品です。
2020年は約+38.3%、2023年は約+65.3%と高い暦年リターンを記録した一方、2022年は約−23.2%でした。いずれも円ベース・分配金再投資込みの暦年リターンです。金融株を含まないため、S&P500よりもテクノロジー分野への集中度が高い構造です。
| 項目 | S&P500 | NASDAQ100 |
|---|---|---|
| 投資対象 | 米国大型株500社 | ナスダック上場の非金融100社 |
| 銘柄数 | 500銘柄 | 100銘柄 |
| 業種分散 | ○ 全業種に分散 | △ IT・ハイテク偏重(約60%) |
| リスク | 中 | やや高 |
| 2022年の暦年リターン | 約−6.1% | 約−23.2% |
| 信託報酬 | 年0.08140% | 年0.495% |
| NISA対応 | ○ つみたて・成長両対応 | ○ つみたて・成長両対応 |
※暦年リターンは円ベース・分配金再投資込みで、年中の高値から安値までの最大下落率ではありません。信託報酬はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスの2025年6月時点の税込数値。
両商品の公式な分配金再投資基準価額から検証した、商品設定後の月次実績を使った計算結果です。
【2020年1月〜2025年6月】毎月3万円積立
S&P500
+154万円
+77.9%
元本 198万円
評価額 352万円
NASDAQ100
+183万円
+92.6%
元本 198万円
評価額 381万円
【2018年9月〜2025年6月】毎月3万円積立(両商品の公式実績が揃う期間)
S&P500
+254万円
+103.3%
元本 246万円
評価額 500万円
NASDAQ100
+328万円
+133.7%
元本 246万円
評価額 574万円
読み取れること
※両系列とも「A:公式月次データ」です。商品設定後の実績を使用しており、将来の成果を示すものではありません。
下落局面での値動きの差は、この2商品を比較するうえで重要なポイントです。
コロナショック(2020年2〜3月)
2020年の円ベース・分配金再投資込みの暦年リターンは、S&P500が約+10.3%、NASDAQ100が約+38.3%でした。この暦年値から、コロナショック時の日次最大下落率や回復期間の優劣は判定できません。
▶ 暦年値と日次下落・回復は別指標
インフレ・利上げショック(2022年)
2022年の円ベース・分配金再投資込みの暦年リターンは、NASDAQ100が約−23.2%、S&P500が約−6.1%でした。これは年中の最大下落率ではありません。金利上昇局面ではグロース株中心のNASDAQ100が大きな影響を受けました。
▶ NASDAQ100が大きく劣後
2023年のテック株回復局面
AI関連銘柄の上昇を背景に、2023年の円ベース・分配金再投資込みの暦年リターンはNASDAQ100が約+65.3%でした。S&P500も上昇しましたが、暦年リターンには差がありました。
▶ NASDAQ100の回復力が際立つ
NASDAQ100は好調期のリターンが大きい分、下落局面での振れ幅もS&P500より大きい商品です。積立を継続できる金額・比率で保有することが、長期的な成果につながります。
新NISA(2024年〜)のつみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠と合わせた年間投資枠は360万円、生涯の非課税保有限度額は1,800万円です。制度は将来変更される可能性があります。最新情報は金融庁・お取引の証券会社等の公式情報をご確認ください。
残高・購入額の実績ではS&P500が上位を占めており、まずS&P500をコアに据え、NASDAQ100はリスク許容度に応じてサテライトとして組み合わせる方法が一般的です。
新NISAで選ぶ際のポイント
S&P500が向いている人
NASDAQ100が向いている人
まとめ:業種分散と集中度の違い
S&P500は全業種に分散した安定性、NASDAQ100はテクノロジー分野への集中による高リターンが特徴です。どちらが絶対に優れているという答えはなく、下落局面でも積立を続けられるかどうかが選択の分かれ目になります。
A系列は一次情報から検証した月次実績を使用し、参考系列は品質を明示しています。将来の運用成果を保証するものではありません。データについて
「もし○○年から積み立てていたら?」を、S&P500・NASDAQ100それぞれで実際に確かめてみましょう。 あなた自身の開始年・毎月の積立額で、リアルな数字を体感できます。
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